ダミー変数を積極的に使用: Sample 1: 基本(FORTRAN)

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ダミー変数を積極的に使用: Sample 1: 基本(FORTRAN)

言語の変更:   C版

■ 概要

このサンプルでは式(1)にしたがって配列θから配列xとyを計算します。式(1)には式が2つあり、それぞれsin関数を使用している。そのままコーディングすると、重い演算であるsin関数を2回やることになる。しかし式(1)をよく観察すると、sin関数の引数はいずれの式も同じです。よってsin(θ)の計算結果をダミー変数にとっておけば、sin関数の実行を1回だけで済みます。

x=2sin(theta)
y=3sin(theta)           ... 式(1)

下の「回答例」ボタンをクリックすれば、式(2)に回答例が表示されます。興味がある方はクリックする前にぜひ考えてみてください。

          ... 式(2)

Code 1は式(1)によってコーディングしたものです。Code 2は式(2)によってコーディングしたものです。配列xとyのサイズnは10,000とします。計算時間が非常に短いので、より正確な計算時間を得るためにこの計算は10,000回まわします。

■ ソースコード

  ◆ Code 1   ◆ Code 2

■ 計算時間の測定結果

Code 1Code 2の計算時間の測定結果を表1に示します。ここではそれぞれのコードを5回実行して、平均とCode 1Code 2との計算時間の比率も表示します。

表1 計算時間の測定結果(単位: sec)
1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均 倍率
Code 1 5.68 5.43 5.43 5.43 5.43 5.48 1.76
Code 2 3.14 3.12 3.09 3.09 3.10 3.11 -

■ 考察

Code 1Code 2に比べてsinの計算が2回多いため、計算時間も1.76倍遅いという結果が得ました。



はじめに

演算数を減らす

メモリジャンプを減らす

高性能のアルゴリズム

その他



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